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株式会社葛西屋呉服店

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本染めゆかたの製造方法

『源氏物語』
東京本染ゆかたのできるまで 

 
当店で取り扱っております本染ゆかた『源氏物語』は、国内で熟練の職人さんが大切に作り上げた芸術品です。
当店では、お客様に安心してお買い求めいただけるよう、生産工場まで赴き、製造工程を確認して参りました。
細かい行程まで説明しきれませんが、一連の作業工程をご説明いたします。

本染めゆかた『源氏物語』紹介ページはこちら
 

 はじめに

2月中旬、工場を訪れました。
この頃の関東地方は、晴天率が高く、更に空気が乾燥している為、浴衣を染めるにはピッタリです!
訪れた工場は、東京足立区の中川沿いにあります。昔から染物工場は、川沿いに点在していました。
何故かといいますと、染め上がった反物を川で洗い、不純物を取り除くからです。
でも、環境基準が厳しくなった今日では、川は使用することはできなくなりました。


工場入口でまず目に付いたのが、高所から吊るされた色とりどりの反物!優雅にたなびいています。なんだか、鯉のぼりの吹流しを想像しちゃいました。

 この工場では、ゆかたと共に、手ぬぐいも染めています。ゆかたと手ぬぐいは、元は同じもの!仕立てるか、切って使うかその違いだけですからね。
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1.生地の精錬と乾燥

浴衣や手拭いを染めるには、まず木綿生地を精錬することから始まります。
白生地には岡生地、幅広のコーマ生地、巾が狭い総理生地(手拭い)などがあります。
これは、生地のゆがみを取り染めやすくするため、お湯に浸しているところです。この生地を「錬地」といいます。

 

 

 

 白生地や染め上がった反物を「ダテ」とよばれるやぐらに干し、自然乾燥しているところです。
こちらは練地や手拭いで、12m30㎝を半分にして掛けています。
この日は快晴で、風もあり、乾きが早かったのではないかと思います。

 

 


 
←2階から見た「やぐら」。12m30㎝を半分にして掛けるのだから、2階から7mくらいはあるということになります。



   

↑横に張って干しているのは浴衣の反物。1時間ぐらいで乾くそうだ。写真右は、染工所の社長さん。丁寧に説明して下さいました。

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2.生地の巻き取り作業
  

 ここは2階の巻取りの作業場。ここでは、乾いた白生地や染め上がった生地を「地巻」といって丸巻きにします。
巻きながら、布目をまっすぐにし、ごみなどの付着物をチェックしているのです。

この巻取りの作業は、今はモーターでやっていますが、昔は足踏みでやっていたそうです。

 

 

 さあ、それでは、いよいよ染めの行程を見てみましょう!

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3.防染

これは、防染糊です。染料が染みてほしくないところに、塗って防染する為に使用します。
生地や染料の種類や柄の細かさに応じた硬さに、糊に水や石灰を加え調合します。
防染糊には、海草糊(グレー)、まのり(餅粉と糠をあわせたもの)があります。

防染糊は、生地につけるとコシがあり、しまってきます。
逆に、水につけると溶ける都合のいい糊です。

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4.型付

 型付作業。型台の上にのばした白生地の上に、ヘラで防染糊をつけます。
つけたら、生地を屏風のように折り返していきます。
糊が多いのは白地、糊が少ないのは地染まり。

1つの型で300から400回ほどつきます。
そうすると、型紙は10~15年でむれてしまうので、型紙補修を行います。




←糊付け用ヘラ、型紙枠。



染工所の床には砂が敷き詰められています。
砂はクッションの役割をするのと、糊がべたべたするので敷いてあるそうです。


本染めゆかた
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5.染色

いよいよ染色。
染料の種類いろいろあり、染料によって色の鮮やかさが異なります。反応染料、硫化染料などを用いて色鮮やかに染めていきます。。
 

型付けされた生地を注染台に移動し、薬缶(やかん)をつかって染料を注ぎ、下からコンプレッサーで減圧して吸い取ります。
(染料を流し込み『シュッパー、シュッパー!』と吸い取る音と共に染料が下に吸い取られていきます。
片面が終わったら、裏側からも染めます。
こちらは、手拭いを染めています。




←染料を注ぐ道具。
 


お湯をかけて発色をよくします
















鮮やかな色になりました


こちらは白地に文字が入った柄のゆかたです。
文字(柄)のまわりを糊で囲み、染料が染みやすくします。

 













浴衣地を色見本に合わせて染めていきます。
藤の柄に、ぼかしが入っていて、それを濃い染料と薄い染料が入った二つの薬缶を使い、
ぼかしています。
熟練の技が必要です。最後色止めをかけます。
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6.洗い
   染め上がったゆかたを、糊落しと上色を落とすために水洗いをします。
 



工場の横を流れる綾瀬川。
昔は、川沿いに多数の染工場が存在し、川の水で染め上がったゆかたを洗っていたそうです。今では、環境問題の影響で川を使用することはできません。

 

本染めゆかた
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7.乾燥


乾燥  手拭いはやぐら(ダテ)に干します。

手ぬぐいは、このようにやぐらに下げて乾かしますが、
ゆかたは、下記の写真のように、両端を引っ張り、より丁寧に天日干しにします。







  
天気の悪い日は、ローラー式の乾燥機で乾かしますが、やはり天日干しにはかないません。天日干しのほうがよりソフトな風合いになります。

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8.巻き取り作業


乾いた布地を再度地巻きします。

一反ずつ(約11.5m)反物棒に巻いて出荷します。
呉服屋さんで見る体裁になってきました!



本染めゆかた
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9.完成



これだけの作業工程を経て、本染めゆかたが完成します。
何人もの職人が丁寧に手をかけ、大切に作り上げた『本染めゆかた源氏物語』をぜひお試し下さいませ。

但し、本染めは、濡れや摩擦で色落ちします。また、手作業のために「にじみ」や「かすれ」がありますが、それらは伝統の本染めの証でもあります。

数回洗濯しますと色落ちが止まります。型紙が1mの為、型継ぎが出る場合があります。

本染めゆかた
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※源氏物語ゆかたのすべてが本染めゆかたではありません。

上記マークのあるゆかたが本染め商品です。

夏のきものの基礎知識

  きものの文化には、洋服文化よりも明確な衣替えの慣習があります。
  基本的には、6月と9月には透けない単衣、7・8月には透けるきもの(絽や紗)を着ることになっています。以下の表をご参考に、きものの衣替えの文化を楽しみましょう。

きものの季節による種類の表

<きものの部>

紗(しゃ)合わせ

  基本的には表地が紗で、絽を重ねて着用します。絽の柄は、紗生地から透けて柄が見え、なんとも涼しげな見え方になります。主に6月と9月に着用します。

ひとえ

  裏地のない長着です。6月と9月に着用します。

絽(ろ)ちりめん、絽紬(ろつむぎ)

  駒糸を使用した絽に対して、絽ちりめんは縮緬糸を使用した絽。絽紬は、紬糸で織り上げた絽の生地。

生紬(なまつむぎ)

  精錬をしていない糸で織った紬。シャリ感があり、夏のきものに適しています。

絽(ろ)、紗(しゃ)、紗紬(しゃつむぎ)

  絽や紗・紗紬は、透けているので、主に7月と8月に着用します。

麻、明石ちぢみ、綿ちぢみ、芭蕉布(ばしょうふ)

  麻は、麻糸で織り上げたきものです。麻で織り上げたきもののうち、表面が平らな「上布」と、仕上げ段階でたてシボを出した「ちぢみ」の2種類があります。明石ちぢみは、透けるように薄く織られた先染めの平織絹織物です。綿ちぢみは、綿で織り上げたちぢみ織物です。芭蕉布は、沖縄に産する糸芭蕉の繊維から取った糸で織った布です。布地は軽く張りがあり、通気性が良いのが特徴です。

ゆかた

  昔、入浴時に着た「湯帷子(ゆかたびら)」が次第に入浴後に着られるようになり、「ゆかた(浴衣)」とよばれるようになりました。夏に気軽に着られる着物として、柄もバラエティーに富んでおり、花火大会や夏祭りで着る方に人気です。


<帯の部>

博多、木綿

  福岡市の博多を中心に生産される織物の帯を主に「博多帯」と呼んでいます。木綿帯は、夏のきものに合わせると、涼しげになります。

絽(ろ)、絽つづれ、塩瀬絽(しおぜろ)

  絽目を表した帯が絽帯で、つづれ地に横段に絽目を通した帯が、絽つづれです。どちらも礼装向きからしゃれ着向きまであります。塩瀬絽は、塩瀬地に絽目を通した帯地で、主になごや帯に使われます。

生紬・絽紬

  紬地の帯の中でも、夏に着用するのに相応しい紬帯です。

紗(しゃ)、紗紬(しゃつむぎ)

  透ける紬風の織りの生地です。透け方により、着用時期が異なります。織りのきものに合わせます。

紗献上(しゃけんじょう)

  夏用に織られた透け感のある博多帯です。ゆかた、織物、小紋に合わせる帯です。

粗紗(あらしゃ)、羅(ら)、麻、芭蕉布(ばしょうふ)

  これらの帯は透け感がもっともあり、真夏着用に適しています。