こんにちは!
葛西屋です。
突然ですが、きもののお手入れはご家庭ではできません。
通常のお洋服を洗うように洗うと、縮んだり萎んだり攣れてしまったり、刺繍や金が剥がれてしまったり…!
そうならないために必要なのが、『生き洗い(簡単に言うとドライクリーニング)』と呼ばれる作業です。
今回は、当店の生き洗いの秘密をお教え致します!
*初めに*
当店の生き洗いは、腕の確かな職人さんが手間を惜しんで一枚一枚丁寧に洗っていきます。
そのため、通常のお手入れでは「しみ抜き」として扱われ、別途料金を取られてしまう汚れのほとんどを「生き洗い」で落とすことができます。
是非その違いに注目して下さい。
【生き洗いの流れ】
まず初めに、着物を洗うには欠かせない溶剤『ベンジン』で、汚れやすいところ・汚れているところを丁寧に、小さなブラシで細かく手入れしていきます。
?汚れやすい個所?
◆裾
◆肩山
◆袖口
◆左前身頃
◆胸元
◆衿 など…
袖の裾や肩山、袖口などの洗いにくいところは広げて洗います。
長襦袢であれば芯を少しずらし、衿も広げて洗います。
手で握って余りがあるほどの大きさのブラシで裾や衿、袖口などを大きく手入れをしていく手法が一般的ですが、それだと汚れが浮き出しにくいためこの手法で洗っていきます。
ここまでで大概の汚れは浮き出ています
着物一枚、一カ所に沢山のベンジンを使用しますが、再利用はしておりません。
濾過して再利用することもできますが、必ず汚れの落ち具合が悪くなりますので。。
ベンジンで落ちなかった汚れには、オリジナルの溶剤『ラックス』を使用していきます。
独自で開発した、複数の溶剤をブレンドした特別な溶剤です。
油性ペンでこってり書いた黒い丸が消えるか試してみました。
?【実験】油性ペンの汚れは『ベンジン』と『ラックス』でどこまで落ちるのか?
最初は『ベンジン』を使って散らします。
加減を見ながらベンジンを含ませ、下のタオルに吸わせるように汚れを叩き落としていきます。
汚れをたたき出し、こすって散らし、またベンジンを吸わせ…落とせるところまで続けます。
(通常の作業台は台の全面に板が引いてあり、もっと明るい照明の下で軽い汚れも見逃さないように作業をしております。)
これ以上は限界、というところで登場するのが『ラックス』です。
汚れが落ちきらなかった部分へと垂らし、引き続き叩き落としていきます。
かなり根気のいる作業です。
5分?10分ほどで、ここまで綺麗に落ちました。どこに油性ペンで書いたのか、ほとんどわかりません。
『ラックス』の凄さをご覧いただいたところで、着物の汚れ落としに戻ります。
『ベンジン』では限界のある落ちない汚れに使用するこの『ラックス』を、衿のシミ汚れなど先ほど落ちなかった汚れにかけて、また手入れしていきます。
当店の汚れ落としでは、ここの段階も【生き洗い】の一部です。追加の料金はいただいておりません。
こうして落としていった部分的な汚れと、全体的な汚れをさっぱりと落とすために、溶剤の入ったドラム式洗濯機のような大きな洗濯用の機械に入れて洗います。
一枚一枚ネットに入れて洗いますので、お着物が引っ掛かる心配はございません。
当店の生き洗いの特長は、この手間暇による圧倒的な洗浄力!!
熟練の職人だからこそなせる技を、是非ご自身の目でお確かめ下さい!
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