最近着物の世界でプチブームが起きているのが文様の世界。
本も出版されたり、昨年大ブームの鬼滅の刃の人気から派生して文様の知名度も多く広がりました。
しかし、私たちが知っている文様はほんのごく一部で日本には様々な文様がたくさんあります!
調べてみると、すごく奥深い文様(模様)の中から今日はちょっと変わった文様をいくつかご紹介致しましす。
コウモリ文様
今では敬遠されているコウモリですが、実は縁起物の模様の1つ。
中国では元々人気の高いコウモリ柄ですが、日本では「幸盛」「幸守」等幸福を呼ぶモチーフとされています。
また、コウモリは子供を多く生むことから子孫繁栄の象徴とする地域もあるようです。
コウモリ柄は、今でも帯や着物の柄などで個性派好みファンからの支持を得ています。
続いては・・・
イラストだけでも強烈なインパクトのムカデ模様
私自身も男性の羽裏と角帯の柄でみたことがある程度のレアな模様ですが、
昔の人はムカデの足の多さにちなんで「客足が増える=商売繁盛」や後退知らずで前進することから「勇猛果敢、勝虫」として武家や商家、更には歌舞伎役者も縁起の良い模様と好んでいたようです。
そして最後は骸骨模様。
骸骨は江戸時代でも大人気。人気の浮世絵師が題材にしたり、男性は羽裏にも使ったりしました。
骸骨は一見『死』を連想させて縁起が悪そうに見えますが、「再生と復活」や「決死の勢い」「目が出ている様から=芽が出る」などの意味合いもあるそう。
世界的にも良いモチーフとされることが多いようです。
猫好きで有名な浮世絵師の”歌川国芳”も骸骨にちなんだ面白い絵を残しています。
こちらは『正札附現金男 野晒悟助』野晒(野ざらし)なんて名前から骸骨を彷彿させますが、
この悟助さんは全身骸骨模様のいでたち。刀にぶら下げている下駄の模様まで骸骨模様という徹底ぶり。
こちらの悟助さんは物語や歌舞伎の演目に出てくるのスーパーヒーロー!!流行りもの好きの町民たちがこぞって骸骨柄を身に付けたくなるのもうなずけます。
更には悟助さんの上着の模様。。よく見ると猫が集まって猫文字で骸骨の模様を表しているのです!!
江戸時代ならではの粋を感じますね。
言葉遊びからくる縁起物も多いですが、昔の人の考え方や文様(模様)の見方は古くもあり新しくもあり
深く掘って行けばいくほど面白いかもしれませんね。
また、面白い模様を見つけたらご紹介したいと思います。