昨日ご紹介した汗抜きの説明に「黄ばみ」というワードが出ましたが、お着物のシミで黄色いものが見られる場合がございます。
この黄色いシミは、時間が経った着物に見られることが多いです。
というのも、通常のシミは汗染みのように目に見えないものや食べこぼしなどのシミなのですが、この汚れが落ちないまま時間が経つと生地の表面にあった汚れが浸透していきます。
浸透していったシミですが、更に時間がかかると生地が酸化していきます。
生地の酸化ですが、細かくいうと繊維の1本1本が酸化した結果が「黄変」なのです。
黄変になってしまったシミは「黄変抜き」と呼ばれる加工をしなければ落とせません。
ただの染み抜きとも異なります。
「染み抜き」は生き洗いのものより強い溶剤で落としていきますが、黄変になってしまうと生地が酸化してしまっているため溶剤でも落とせません。
必要な加工は「漂白」と「色掛け」になります。
黄変はもう生地が酸化してしまっているシミのため、一度漂白をしないと黄ばみがとれません。
漂白すると色が抜けてしまうので、色を掛ける必要が出てきます。
黄変の具合によって、漂白で落とせるか、生地が負けないかどうかも変わってきます。
黄変が濃かったり時間が経っているお着物で、綺麗にすることができなかったりすることがあるのはそのためです。
黄変を見つけた場合には早めにお持ちいただいた方が綺麗にすることができたり、かかる料金もお安くなります。
濃い黄変や複数ある黄変は、綺麗にするのに手間と時間、技術がかかります。
なるべく綺麗に、そしてなるべくお安く黄変を抜くために、是非早くお任せいただけますと幸いです!
今回は「生き洗い」でも「シミ抜き」でも落ちない「黄変」に関してご紹介いたしました。
お手入れの詳細をまたご紹介いたしますので、楽しみにしていただけますと幸いです♪
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