いよいよ染めに入ります。
染料の種類は反応染料、硫化染料などいろいろあり、
染料によって色の鮮やかさが異なります。
ゆかた地を色見本に合わせて染めていきます。
型付けされた生地を注染台に移動し、
薬缶(やかん)を使って染料を注ぎ、
下から減圧して吸い取ります。
薬缶といっても、お湯を沸かすような丸っこくて
注ぎ口の太いものではなく、染め用の形をしています。
胴部分は確か、上から見ると楕円形、
注ぎ口は、ストローくらいの太さで、
細長くなっています。
柄(色見本)に濃淡がある場合、
濃い染料が入った薬缶を片手に、
薄い染料が入った薬缶をもう片方の手に持って、
二つの薬缶を使って染めていきます。
そのぼかし具合は、まさに職人技です。
注染ならではの技といえます。
屏風たたみにした状態の片面が終わったら、
裏側からも染めます。
染料が染みたら、お湯をかけて発色をよくします。
かさいやブログ
葛西屋七代目当主が定期的にお送りする徒然日記
2008.05.23